血液感染する細菌感染にアジスロマイシンと心血管系

アジスロマイシンはマクロライド系抗生物質に分類される細菌感染症治療薬の一つであり、高い血中濃度の維持できることが特徴的なものです。感染症においては様々な感染経路があり、接触感染や飛沫感染、血液感染などがその代表的なものです。このうちで血液感染をするものの場合には血液中の細菌の数が非常に多いことから、その治療を行う際には高い血中濃度を長時間維持できるということはメリットになると考えられています。アジスロマイシンは半減期が長いことから注目をあびることになり、その特性を生かせる徐放剤の開発も行われました。これによって高い血中濃度を一週間程度維持することも可能になり、血液感染が知られている細菌に対しても著効を示す抗生物質としての地位を確立しています。比較的安全性が高いという認識を得ていたことから様々な感染症の治療に応用されてきましたが、アジスロマイシンの副作用の一つとして気をつけなければならないものに心血管系への作用があります。アジスロマイシンなどのマクロライド系抗生物質ではQT延長を示すことが稀にあり、それによって不整脈が生じる危険性があります。マクロライド系抗生物質が心血管系に作用して不整脈をもたらすメカニズムも解明されているものの、その解決は困難であるのが現状です。しかし、こういった心血管系への副作用の頻度は極めて低いことからそれほど意識されることもなく使用されていることも稀ではありません。アジスロマイシンはそれほどまでに有用性が高い抗生物質としての位置を占めるようになっているからではあるものの、頻度が低いとはいえ高リスクの副作用があるということは念頭において使用することが大切でしょう。